住宅

おおよそ40年前大阪万博とともに開発されたニュータウンに敷地はある。 家族が互いに離れることなく生活している実感を得るため、家の中の動線が濃く交わるよう諸室の配置計画がなされた。玄関からの出入り、地階駐車場への階段、2階に上がる階段、リビング、ダイニングキッチンへの動線が交わる部分が、この家の「重心」である。2階に上がる階段とともにこの重心の上に吹き抜けが取られ、光膜のトップライトによるやわらかな光を落とし、空間的にも特別な空間であることを暗示させる。 住宅地での住まいは、見る側も見られる側にもプライバシーに配慮できるクッションが必要である。この家では道路側から擁壁、目隠し壁、バルコニー、庇が幾重にも重なって奥行きを作り出す。完全に開き切るのでもなく閉じ切るのでもない、「重なり」がこの地域に適したファサードを作り出している。

DATA

所在地 大阪府吹田市
主要用途 専用住宅
構造・構法 鉄筋コンクリート造
階数 地上2階 地下1階
敷地面積 288.89m2
建築面積 110.57m2
延床面積 274.58m2
設計担当 岩田恵
構造設計 アスコラル構造研究所
設備設計 リサーチアンドデザイン設備事務所
施工会社 森長工務店
撮影 市川かおり写真事務所
竣工 2010年4月

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